野良猫に餌をやる「善良な」市民を嫌う行動について、ちょっとしたきっかけがあって想い出してしまいました。ここ数年の戦歴を書き出してみたいと思います。
その前に背景を少々。野良猫に餌をやることに関するルールは曖昧で、後述するその被害の深刻さとは裏腹に、マナーの問題(個人の勝手)とされがちです。とは言え、東京都の審議会答申などを読むと、野良猫に餌を与える人間をその飼い主と見なそうとする傾向が強くなっているようです。(ここから以下「野良猫の飼い主」とします。)猫などのペット類は自宅で飼うことが義務付けられていますから、公園など自宅外での餌やりは「マナーが悪い」のではなく、「ルール違反」となる日は近いでしょう。
私は公園が近くにあるマンションに住んでいるので、野良猫とその「飼い主」で問題になる事を日々の生活から具体的に列挙できます。
1.糞で悪臭が漂い、伝染病を運んでくる。(さらには猫の死体の始末など「野良猫の飼い主」はしませんから、こちらで役所に通報して回収されるまではもっと臭いし、不衛生で不気味です。)
2.泣き声が煩い。(「野良猫の飼い主」はこれで夜中に起される不快さを知るだけでも少しは反省すると思います。)
3.残った餌に烏やゴキブリなどがたかる。(そこで食べる分しかやらないと言う「飼い主」もいますが本質的なことではありません。)
4.不妊や去勢の手術をしないので子猫が増える。(自治体によっては公的助成もあるのですから、「飼い主」として面倒なだけでしょう。)
このような「野良猫の飼い主」としての無責任さに関する指摘は到るところで出尽くしているのでもう少し深いところを言うなら、実のところ、「野良猫の飼い主」達は、野良猫を自分の愉しみのために苦しめているのではないでしょうか?いま目の前にいる猫がかわいそうだから、などと言う方もいますが、
5.餌をやるとそこに野良猫が密集してきて、ケンカや伝染病でさらに短命になる。
6.不妊や去勢の手術をしなければ子が増え、「かわいそう」な猫がまた増える。
自分は善良な市民だと思っているのでしょうが、実に「残酷な善良さ」です。直接的な被害に加えてこのような「残酷な善良さ」には嫌悪感が湧き立つものです。
そこで本題ですが、戦歴としては次のようなことをしました。
その1 ネコババとの戦い
3年ほど前、公園に毎朝来る4-5人の中高年集団と戦いました。この中には(私はネコババと呼ぶ)明らかに目つきの変なオバサンがいて、マンションに火を点けそうなので、最初は直接対決を避け、公僕(公園管理課職員)を使いました。時間帯や特徴などを詳しく電話で話したところ、以前に直接注意をしたが言う事を聞き入れないとのことで、役所としてできることは注意を促す看板を立てる程度しかないとのこと。すぐに、行政としてはギリギリの表現で、根拠となりそうな事実をならべながら、「近所は迷惑しているから止めてください」式の立派な看板が立ちました。しかし一向に止めませんので、次は直接行動に出ました。その集団のいないときにできる事です。やはり悪い事をしているという認識はあるからでしょう、餌は植栽の後ろなどに隠してあります。これを目立つところに移す作業を暫く続けてみました。すると数日後にはマンションの周囲には置かなくなりました。またある日、この集団の中で比較的温厚そうなオジサンが一人で居たので、さらっと文句を言ってみました。どうやら本人もそう思っていたらしく、うなずきながら聞いていて渋々いなくなりました。これが効いたか分かりませんが、その後集団は仲間割れをしたようで、人数が減りつづけ、今ではネコババ一人がやってくるだけになりました。したがって戦いはまだ終わっていません。(注:実際には、私ひとりがこの集団と戦ったわけではなく、互いに団結などしていないのですが、マンションの管理組合を含む複数の申し入れが公僕にはあったそうです。)
その2 美しいご婦人との戦い
3年前の夏の夕方、自転車でやってきて餌をやっている比較的美人なご婦人に遭遇したときは、すぐに「無責任なことは止めて下さい」といいました。直接他人から言われた事などないのでしょう、ビックリした様子でした。続けて前述したような迷惑や無責任さについて、淀みなくプレゼンしました。最初はニコニコしていたご婦人がだんだんオロオロしてきたのがよく分かりました。小声で「かわいいから」のような事を少しは言ったようですが、私が主張を言い終わると引きつった顔ですぐに立ち去りました。数日後同じ場所でまた偶然遭遇したのですが、その時は私を見ただけで直ぐに去りました。それ以来は見かけません。美人だったので、もう少しお話ししたかったのですが。
その3 泣くオヤジとの戦い
「野良猫の飼い主」ばかりではなく、犬でもハトでも烏でも私の対応は同じです。2年前の春でしょうか、パン屑を作ってきて、いきなり公園に撒くオヤジを見つけたことがあります。猫、ハト、烏などが集まってくるのが楽しいようです。暫くその様子を見てから、オヤジが立ち去ろうとするときに「無責任なことは止めて下さい」と声をかけました。すると急に泣き出しそうな顔になり、涙声で「ダメですなんですかんね~」と言い出す始末。「ダメです」とはっきりといいましたら、「そうですか~」と言って立ち去ろうとするので、「片付けて下さい」と追い討ちをかけました。そして、撒いたパン屑を私も一緒に拾いました。それ以来見かけていません。このオヤジはどうでもいいです。
その4 若い男性社員との戦い
昨年秋頃ですが、隣接する企業の駐車場内で、営業車からキャットフードを出して野良猫にやっている若い男性社員を発見したことがあります。その時私自身は時間がなかったので、後でその企業の総務に電話で話したのですが、「なんということですか」などとその総務の方(女性)は怒りだしました。(私にではなく、その男性社員にですよ。)もともと企業として野良猫にはとても困っていたとのことで、社員を特定して厳重注意することと、念のためその場所に注意書きを出すことを約束してくれ、後者は直ぐに実行してくれました。さすがに企業がその所有地に出すだけのことはあって、理由などは書かずに「野良猫への餌やり厳禁 総務課長」としていました。その社員がどうなったか知りませんが、野良猫を含めて、その付近では見かけませんのでお咎めがあったのでしょう。
その5 あまりに善良そうな女性職員との戦い
「その4」と同じ頃に、同じような戦いがありました。少し離れた大学病院の寮に隣接した公園があり、そこで中年の女性職員二人が残飯のようなものをやっていました。これも直ぐに電話をして注意してもらいました。こちらの電話の相手(病院の総務担当)は想像を超えていたようでした。(私にではなく、その職員にです。念のため。)「衛生面では見本とならなければいけないのに申し訳ありません」とか言ったように記憶します。本当は私が直接注意をしたかったのですが、あまりに善良そうな様子だったので、気が引けたという事情があります。そういう時は文句をいっても迫力がなくて相手に怒りが通じないという経験を何度かしているので、後で電話することにしています。
残るのはネコババとの戦いです。これだけの嫌悪感を持ちながら、その後は直接行動に出ていない自分に修行不足を感じます。やはり逆恨み(否、ただの恨み)は怖いものです。先に餌をやってしまって楽しみを奪う作戦とか、朝から酔っ払ってからむ作戦とか、(NHK「ご近所の底力」は受信料を払っていないので)TBSの東京マガジンに取材させる作戦とか、いろいろ考えてはみるのですが妙案はありません。何か進捗があればまた報告させて頂きます。(ちなみに大学堂はあのブログを書いてからは近くにやって来なくなりました。まさかトラックバックをいろいろと入れたのが効いとは思いませんが。)
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