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EAPを嫌う

先週、全社員参加必須のメンタルヘルスに関する講習をほぼ半日かけて受けました。従業員支援プログラム(Employee Assistance Program) の一環らしく、業界最大手の某社コンサルタントはモレなくソツなく「講習」していました。(メンタルにフルキズを持っている身としては「イイデスカ!」の連発が煩かった。イイデスカ!)

EPAは企業のアリバイつくりであり、決して一個人としての社員を支援するものではない、という欺瞞的な構図を嫌うというのが今回の要旨です。イイデスカ!

講習の冒頭、社員がどれだけ(メンタル起因で)長期休暇に入っていて、その予備軍が沢山いるという現状説明から始まって、過去の会社としての取り組みを振り返り、今なぜこのような講習が必要なのかを説くのですが、結局これは「過去の取り組み」の効果が限定的であったことを白状しているようなものです。個人としてのメンタルへのケアに加えて、職場や同僚間でのケアまで強要するあたりは狡猾に「手抜き」をしようとする意図がミエミエです。そしてお決まりの「新型うつ」に対する意味不明の説明。(新型うつの原因を職場や上司との適応や社員のモチベーション管理といった問題にせず、あくまで社員個人のメンタルの弱さに帰結させるのは何の対策にもなりません。)そして、管理職には(フルキズにスゴク悪い)ロールプレイまでさせて、後は皆さんの技量です、のようなことで終えるのですから、EPAというのは無責任かつ気楽な商売です。

EAP企業が本気で社員のメンタルヘルスを気遣うのであれば、まずは経営層のパーソナリティテストをしっかりやって、ストレッサーそのものである所謂タイプAの経営者を「摘発」し、実害が既にある場合には「降格」させることに本気で取り組んでほしい。職場に被害者が出た場合には加害者(通常はその上司)を見つけ出して徹底的に糾弾するとともに、DV同様、被害者から隔離することを提言してほしい。もちろん、経営者が真の顧客であるEAP企業にそんなことは期待できません。

EPA企業の中には、かつてベトナム帰還兵リサイクルのために「発明」され、自己開発セミナーのハシリとなった、センシティブ・トレーーニングを操るキケンな企業もありますね。また、EPA企業を保険会社が顧客企業のリスク管理という点から積極的に活用しています。一方、病院は一個人としての社員が顧客になりますから、当然「顧客指向」で診断書を出します。これをEPA企業は未然に阻止しようとしているようにも見えます。これらを粒さに見ていると何か基本的人権を踏み躙られている感覚を抱きます。

そういえば、以前記事にした「メンタフダイアリー」というトンデモサービスをやっているEPA企業も、自社のリスク管理ができていなかったからか(あるいはその結果か)、EPA大手に体よく吸収されてしまいました。きっとあの程度の軽いサービスでは顧客企業のアリバイにはできなかったでしょうね。

おまけ:いまでも「メンタフダイアリー」を検索すると一ページに出てくるからでしょう、結構そのキーワードでこのブログにたどり着く方が多くいらっしゃいます。今でも何かの役に立っているのでしょうか?

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コメント

 ご無沙汰しております。
 社内EAP利用者の私です。(苦笑)
 私の会社では、本体のグループ会社の社員で言えば20万人くらいらしいです。
 で、そのEAPの担当者は数人です。
 社風が社風です。無理です。きちんと機能していても無理です。
 例えば、私の両隣の部署、各20名ほど。
 両方の部署では、各4~5人のうつ病の人間が出て長期休暇をしています。そして、事故死とされていますが、自死に限りなく近い人間も一昨年出ました。
 私の部署も私を含め2名うつです。しかもそれ以外に妻がうつになってしまった家庭も二人います。
 FADさんが書いているように、本気で取り組むのなら、病気が出た部署を統括している管理職にまじめにペナルティを与えなければならないと思っています。
 ですから、下記の引用はそのとおりだと思っています。
 社内でも管理職を対象としたEAP関係の講義があったようですが、あれはアリバイであって、管理職本人たちに多くの責任があるということを言っているわけではないようです。
 タイプA調べてみました。うちの部長と同じでした。しかも嘘つきです。平気で客にも嘘をつきます。
 まとまらない文章でもうしわけありません。
 では。

>EAP企業が本気で社員のメンタルヘルスを気遣うのであれば、まずは経営層のパーソナリティテストをしっかりやって、ストレッサーそのものである所謂タイプAの経営者を「摘発」し、実害が既にある場合には「降格」させることに本気で取り組んでほしい。職場に被害者が出た場合には加害者(通常はその上司)を見つけ出して徹底的に糾弾するとともに、DV同様、被害者から隔離することを提言してほしい。もちろん、経営者が真の顧客であるEAP企業にそんなことは期待できません。

eric_breaさん
本当にお久し振りですね。いろいろとコメントありがとうございます。
EAPは企業防衛(別名:アリバイ)だと思うと分かり易いですね。それでも上手く使えば従業員側として得られるものもありますから、上手く使えばいいと思っています。
タイプA型の管理職こそが昨今の企業として求めている「管理職像」になっているようですね。でもそれは所詮は企業活動の目的のある程度沿っているだけに過ぎないので人間としてどうかとは全く別だと考えるようにしています。身近にいると本当に迷惑ですけど。

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