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「私の嫌いな10のジャズ・ミュージシャン」(その6.戦うジャズ・ミュージシャン)

2007年のジャズを総括する番組に必ず登場するWynton Marsalisの「自由への誓い」(原題From the Plantetion to the Penitentiary)をまた耳にしてしまいました。シラケル・ジャズです。ミュージシャンとしては嫌いではないMax RoachでもWe Insist!は(時代背景を踏まえても)ツマラナイ・ジャズです。ところが、「フォーバス知事の寓話」でのChales Mingusや「Minamata(水俣)」での秋吉敏子などは違和感無く、イケル・ジャズなのです。また、Satchmo、Elington、Milesなどのジャズには差別への抗議や体制批判が背景や要素としてあるとされていますが、ジャズ自体に「戦い」の臭気は無い。

この差はどこからくるのでしょうか?「黙って俺のメッセージを聞け」といった教条的なものや、アメリカの事は世界に通用するはずと考えている「グローバリズム」への嫌悪感は確かにあります。(それ以前に、私の英語のヒアリング能力不足もあることでしょうがここではちょっと脇へ、、。)

あえて踏み込めば問題意識の差はあるかもしれません。クリヤマコトはあるインタビューで素直に答えています。

Q. 影響を受けたミュージシャンは誰ですか?
A. (前略)
「むしろ身近な黒人の友人から最も影響を受けた」といつも答えてます。ジャズにおいては技術面以上に、魂の部分が重要。モダンジャズは差別と迫害の歴史の中から生まれた黒人ルーツの音楽なので、黒人社会の空気やイデオロギー、彼らにとっての音楽の意味、ジャズが生まれた理由などを理解すること何よりも重要だと思う。ぼくは身近なコミュニティーの中でいろんな経験をして、それを十二分に吸収できた。黒人に囲まれて黒人音楽やってると、鏡を見ない限り自分も黒人だと思ってる(笑)。そんな環境の中で今だに存在する人種差別とか、アメリカ社会の欺瞞とか、アメリカ黒人アーティストが皆考えることをぼくも一緒に考えてました。

Bill EvansやChick Coreaの説明が付かないのはご愛嬌として、言いたいことは大体分かる。でも、そこまでアメリカ黒人と一体化しないと理解できないなら、もうこれは「民族音楽」ですね。

話題を戻すと、最近よく分かってきたことですが、どうも他人がオモシロイことをこちらにオモシロイだろ~と強制してくる状況への嫌悪感が人一倍私は強いのです。カラオケがその典型ですが、オリンピックなんかのマスゲームも見ているとムラムラくる。

ジャズで「戦う」ジャズミュージシャンの音楽は、結局演奏している人間が一番オモシロイので私にはツマラナイのでしょう。(この点では、Pabloの垂れ流し系ジャムセッションや無名レーベルのフリージャズの多くがそうですから、「戦う」ジャズミュージシャンだけを嫌悪するのは「差別」かな。)

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コメント

ウイントン・マルサリスと聞いた瞬間に嫌悪感を感じるのはこの20年間変わらないのです。 秋吉の水俣、ミンガスのフーバー知事に対しては同感です、あえて付け加えるとマルカムX の By any mean's necessary をアルバムタイトルにしたGARY THOMASについてはいかがでしょうか?僕はイケてると思います。 本当にイケてる。 と思うのです。 ウイントン・マルサリスという人物がそもそも戦うタイプとはとても思えないのです。 モーツァアルトを演奏するところからして許せないのです。 辞めなさい!ウソつき人生!

Amiciziaさん
新年早々のコメントありがとうございます。
私もWyntonに対しては「霞ヶ関出身の民主党の二世議員」のような、どこか信用しきれない、違和感があります。初期の作品には初々しさと上手さでイケルものもあったと記憶していますが、その後が良くないですね。リキミ過ぎ。
ご推奨のGary Thomasの音を久々に聞いてみました。かつてのBilly Harperを”電化”させたようなシリアスさがいいですね。こちらには関係なく、何かに祈っているような清々しさがある。
ところで、WyntonとGaryとFADの共通点をご存知ですか?同い年なんですよ。

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