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「私の嫌いな10のジャズ・ミュージシャン」(その4.練習をしていないジャズ・ミュージシャン)

久々にこのシリーズを書き出すきっかけになったのは、たまたまFMを聞いて、Ron Carterというマイク真木のように幸運が重なっただけで今の地位を築き、それを維持している様を目(耳)の当たりにしたからです。どうしてRon Carterを「ピッチが合っていない(=耳が悪い)」と皆で批評しないのだろうか?これはそれをJazzyにわざと残しているJackei MacLeaneとは意味が違います。(*こちらのサイトでは正確に語られています。)

「練習」とは決してその量(時間)だけで語るべきではありません。あくまで「正しい練習」(質)が必要なのです。Ron Carterは恐らく「正しい練習」をする前に「幸運」がやってきてしまったのでしょう。かつてPAやRecordingの技術力不足からベースの音をあまり拾えなかった時代にはほとんど聞こえませんから何をやっていても許されたのでしょうが、VSOPぐらいからは怪しくなってきて、自己のバンドでソロを取るに到っては聞いていられない。0.25ピッチぐらいはずれている。この点ではEddie Gomezも同類で、マイクが悪かった頃(Bill Evansのメンバー時代など)はまだ露呈していなかったが、Steve Gattと組み出した頃からはその(悪)音が聞こえてしまっている。これをなんで批評家は指摘しないのだろうか不思議だ。

Art Blakeyも「正しい練習」はしていない。アルバム10枚中1枚はソロで、5枚中1枚はバックで、リズムが裏返ったり、拍が合わなくなっているのを誤魔化している。これは明らかな「正しい練習」の不足だ。こんなことはMax RoachやElvin Jonesなどではあり得ないことであって、当時の「職場の人間関係」に長けているだけであそこまで持ち上げる必要はないはずだ。

邦人のジャズ・ミュージシャンで言えば、何故か流行っている「戦後の日本のジャズ」の類で聴かれるほとんどは「練習」をしていない。冗談のような話しながら多分本当だと思うのは「(敗戦の)当時は楽器を持っていればプロになれた」ということ。それでも、何人かはそれでその後に「第一人者」になったり、ジャズで一旗上げた後にコメディアンへ転身したりしている。

「私の嫌いな10のジャズ・ミュージシャン」という設定の多くは、その感受性の低さに由来するものが多くあります。一応(直接・間接を問わず私から)お金を取るジャズ・ミュージシャンが、その演奏を音楽芸術と考えた場合に、ピッチとかリズムとかの基本要件に欠け、それが音楽性自体も損ない、かつ、本人とその周囲がそれを自覚していないという事態は私にとって嫌悪の対象でしかありません。

もちろん、「正しい練習」だけしていればジャズ・ミュージシャンとして大成するものではありませんが、基本要件を補うような音楽性の高さなどは稀であって、自己主張のためにまずは最低限の約束事項として正しく「発音」してほしいものです。私だって英語の発音練習は日々やっているんですから。

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コメント

いままでロン・カーター、ロン・カーターと言ってましたので。一瞬 RON Cater (ロン カター)って誰か?と思いました。「ギヨエテとはオレのことかとゲーテ言い」ではありませんが。 スペリングはcaterなんですね。 Carter かと思ってました。 それにしてもロン・カーターがそんなベーシストだとは知りませんでした。 でも、昔スイングジャーナルで読んだんですが、彼はサンフランシスコ交響楽団にも所属していたとか・・・という記事を読んだ記憶があるのですが。 ウッドベース(コントラバス)については小生のブログにもちょこっと書きますのでそちらもご参考にお願いします。

Amiciziaさん
Caterではなく、Carterでした。記事は直しました(汗)。比較的まともだった元・アメリカ合州国大統領と同じです。Caterは料理を部屋に持ってきてくれるケータリングの語源になってしまいます。トホホ、、
Ron CarterをWikipediaで調べると「人種差別の壁もあってシンフォニーに入団できなかった」そうですよ。英語版を読むと音楽学校時代にはそこのシンフォニーのメンバーにはなれたようですが、プロとしての経歴は無いようです。ちなみに、ピッチが悪いことも日本語版には出ていましたが、英語版では指摘されていません。Wikipediaなんてそんなものでしょう。
(・・・まだ汗が引かない。)

アートブレイキーはけっこうまともですよ。
ちゃんとスイングする位置にビートを置いてる。

確かにミスも多いし、晩年のころはぐちゃぐちゃですけど。そこらへんで叩いてる地方プロよりは全然練習したと思います。

とおりすがりさん
お通り頂き、またコメントまで頂き、ありがとうございます。
「そこらへんで叩いている地方プロ」もいろいろかと思います。そもそもドラマーは、素人やセミプロと「専業ドラマー」の区別がほとんど無いように思うのです。楽器自体が叩けば鳴るということも関係しているのかもしれません。
Art Blakeyですが、20数年前にコンサートで聞いた時は酷かった。酒に酔っているらしく、冗談らしき言葉を司会のいソノてるヲと連発し、演奏をまじめにやらない。そして、Jazz Messengersの面々はとても辛そうに演奏していました。それ以来、このドラマーを信用できずにいます。(結果、粗探しをしながら聞くようになりました。)
確かに、初期の演奏内容は「まとも」なのですが、あの原体験を払拭するにはいたりません。

追記:是非、他の記事にもコメントください。

>そもそもドラマーは、素人やセミプロと「専業ドラマー」の区別がほとんど無いように思うのです。楽器自体が叩けば鳴るということも関係しているのかもしれません。

これはちょっと…ジャズドラムをやっている私としては悲しい言葉です。音楽の感じ方が違うんですね。

他記事にも目を通させていただきましたが、FADさんのような考え方もそれはそれでありかと思います。
私的な感想としては、嫌いで片付けてしまうのではなくて、たとえ嫌いなもの(人)でも、好きになってみようという姿勢もあったほうがいいと思いました。そうしたほうが自分の中の世界や見聞が広がりますし。

この「嫌う」というテーマはおもしろいですね。ブログ頑張ってください。

とおりすがりさん
ジャズドラムをやっている、とのことで、「私の嫌いなジャズ・・」シリーズにはいろいろご意見をお持ちかと思います。(汗)
実は私はジャズサックスをその昔やっていたもので、音を出すだけで(聞くだけで)プロとアマチュアの差が分かる楽器群(例:ほとんどの管楽器やベース)、音は出てもコードやタッチでその差が分かる楽器群(例:ピアノやギター)、そして、ドラムのように音楽センスや人間性こそが問われる、ちょっと聞いただけでは俄かにプロとアマチュアの差が分からない楽器、があるとの認識を持っています。(、、だからでしょうか、ドラムはガキがプロデビューを簡単にする。)ただ、ドラムの場合にはチューニングのセンスですぐに分かる場合もあるので、テクニックも含めて一定レベルにある場合・・・という前提ですが。
次にこのブログですが、どうも私は(ここで取り上げてきたものには)好きな振りをする事ができず、無理にそうするのは欺瞞に満ちたことだと思うので、正面から「嫌い」を見据えて思考するようにしています。(実はブログにアップするつもりで書いているうちに不覚にも[!]、好きになってしまって消去したネタもあります。)
あまりお気に召さらないと思いますが、これからもコメントなどよろしくお願いします。

追記:「そもそお」は「そもそも」に直させていただきました。

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