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「これ読め500選リスト」を嫌う

「おせっかい」リスト好評、とは本当におせっかい(他人の事に不必要に立ち入ること)だと思いました。5/6朝日新聞の記事によると、こんなものがあって書店経営者をはじめ、教師や図書館関係者の間で好評だそうです。http://www.k2.dion.ne.jp/~sa-shibu/koreyome.html

中学生向けに本屋のオヤジが選んだそうで、出版社順になっているのはご愛嬌として、中島義道『うるさい日本の私』や貴戸理恵・常野雄次郎『不登校、選んわけじゃないんだぜ!』が入っているのには驚きました。ちなみに、あまり読書が好きではない(なかった?)私で5%程度、読書が好きな(だった?)息子で20%ぐらいはカジッタことはあると思いますが、こんなことはどうでもよいことです。

ここで述べたい点は、父子共にそれら本のほとんどは本屋では買わずに、図書館で借りて読んだということです。図書館の良いところは、お金をかけずに、少しでも関心があれば気軽に借りて、読みたいものだけを読めます。また、系統立てて、古い本も置いてありますから、本棚自体が読書案内をしてくれます。(唯一の欠点は最新刊がすぐ読めないことでしょうか。)そして、何よりも重要な点は、本の選択という過程を自分なりの問題意識から主体性と自由度を持って実行できることです。

一方、この種の読書案内の利用方法、一冊千円とすれば500冊で50万円にもなり、昔の百科事典のように一式を揃えるのは現実的ではありません。そこで自分が読むに値する本を選択することが想定されているはずで、要約なり、試し読みなりが必要だと思うのですが、この本屋はどう考えているのでしょうか?簡単なコメントは付けていますがあれでは本の帯よりも不親切。本気で立ち読みを推奨しているとは思えない。店主に相談に来る事でも期待しているのでしょうか?もちろんこの手のリストの宿命ですが500冊は選者の価値観(そのひとの趣味)で選択されています。

教科書の延長として教師が生徒に課題図書を出し、それに関して感想文なりを書かせて、本の読み方や文章の書き方を指導するなどは教育の方法として有り得ると思いますし、私もこれで鍛えられたことがあります。

しかし、そのような機能を果たせない本屋が500冊をただ列挙して「これを読め」とは何と不遜で無責任なことでしょうか?本の選択自体が主体性や自由度を持たせない上に、「読ませた」本への教育もない。こう考えると『うるさい日本の私』でいう日本人の「管理されたい症候群」に悪乗りしているとしか思えなくなってくる。マジョリティは、読書という極めて主体的な行為まで管理し、管理されたいのでしょうか?

「最近の中学生は本を読まない、、」などと教育者振るのではなく、単に商売だと言ってもらった方がスッキリします。本を売って儲けたいからリストを作った。店頭でキャンペーンを張って、どんな本を読んだらよいのか分からない中学生に衝動買いをさせる、、。これなら「消費者」としても身構える事もできますし、小遣いを無駄にした本人も主体性の重要さが身に染みるというものです。

それにしてもブックオフは商売が上手い。20冊近い「衝動買い」の本を675円で私から買い取った。きっとブックオフは「これを安く買え500選」なんて企画をしているのでしょうね。

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コメント

私は、うかつにもこういうリストが出回っているのを知りませんでした。
ざっとリストをながめて思ったことは、本に関心のない中学生が、このリストをみても、ただ呆然とするだけではないか、ということです。
ご指摘のように、何故、この本を読ませたいのか、リストをつくった人の「思い」や熱意も伝わってきませんし、これでは本の宣伝にもならない、と思います。
私からすれば、意味不明です。

[返信]
syunpoさん、いつもコメントありがとうございます。
この新聞記事を使ったブログを何件か読んだのですが、不思議と皆さん絶賛してます。(一部、朝日のやることだから、、式の方もおられましたが。)
これは変だなと思っていろいろ考えている内に嫌悪感が出てきて今回のアップをしました。
確かに意味不明なリストです。これに素直に従って読書計画なぞ立てている中学生がいたとすれば「青年の主張」並みに気持ち悪いです。
ここに掲載された本の著者から、勝手に掲載するな、ぐらい出てくると面白いですね。個人的にお一人だけ知っているので、「修行」としてチクってみようかと思っています。(FAD)

トラックバックありがとうございます。
(こちらからもトラックバックさせていただきました。内容は薄いですが。)
FADさんのエントリーほど深く考えていなかったのですが、思ったことを書かせていただきます。
中学生にとって本を選ぶ主体性はそこまで重要でしょうか。僕はそういったものより読書の習慣づけの方が重要だと思います。
そもそもこの「500冊」キャンペーンは、本を読むことが習慣づいている主体性ある子どものためにあるわけじゃないです。そういう子どもは、このキャンペーンに囚われず本を選ぶでしょう。一方、読書習慣がない子どもや読書に興味があるけど取っ付けずにいる子どもには、取っ掛かりとしてのいい指針になると思うのです。周りの大人も薦めやすいでしょう。
確かに「管理」と言われれば管理です。でも、逆に言えば求められる「主体性の閾値」を下げることが出来るのです。それはまさに取っ付きやすいってことで、マイナス面よりプラス面の方が大きいと思います。「管理されたい症候群」というより、中学生には読書に関してそこまで元々主体性がないんじゃないでしょうか。というより、そういう中学生を対象にしたキャンペーンです。
そうして読書に興味を持った子どもは、この500冊に縛られず自分で他の本を探すようになると思います。
例えばですが、ジャズに興味があるけど、どこから入ったらいいか分からないってことがあります。そういう時、ジャズ好きの友達や雑誌に「どの曲、演奏者がいいか?」を取っ掛かりとして求めるのは間違いでしょうか?僕は間違ってないと思います。そこを手始めに世界を広げて、自分の好きな人や曲が出来てきます。紹介されてない曲も聴くようになります。
その点、いきなり図書館に行って膨大な本の中から本を選択するのは逆に難しいことではないでしょうか。億劫でもあります。それは、あまりに数が多い上に中立的すぎるからです。それよりは上のジャズの例のように、少しくらい個人の偏りがあっても、数が制限されてた方がまだ慣れていない人には入りやすいと。管理といえば表現は悪いですが、敷居を下げているといえば悪いもんじゃないと思うのです。
こんな感じです。わかりにくかったらすみません!

[返信]
あゆさん、コメントありがとうございます。
中学生ぐらいからの読書の習慣は大切ですね。同感です。
でも、この「500冊」でその習慣を付ける事はできないのではないかと思った次第です。本の選択に好みが入ってもいいのですが、「初心者」には難解なモノがたくさん入っています。また、私ならどんなにおせっかいと言われようと、分類して系統立てたり、難易度に★を入れたりして、案内を作りますね。この部分に怠慢な点も、この「500冊」への嫌悪感になっているようです。(そんなものを作ると客が図書館に客が逃げると思っているのかもしれません。深読みかな・・)
ジャズは私も30年ほど聴いています。おっしゃる通りでして、人から紹介を頼まれれば、その人が今まで聴いてきた音楽や、ジャズに期待するものから厳選してきました。しかし、本であれば、小学生の時から(少なくても教科書を通じて)触れてきているわけですから、中学生の主体性はもっと期待してもよろしいのではないかと思います。
管理と敷居の件から言うなら、読書習慣の無い中学生だけを考えるとその通りかもしれませんが、そのような中学生には学校がまずは強制するのではないでしょうか。これで「入れていない」中学生には何をやっても無駄に思います。
あゆさんの文章にはなぜか親近感を覚えます。これからもコメントなどよろしくお願いします。(FAD)

コメント&TBありがとうございました。
書店が行う推薦本というのは、おせっかいには違いありません。
しかし、学校や教育委員会が推薦するほどには、「管理」とは言えないような気がします。
出版社が企画する「○○100冊」と大差はないような気がします。
出版社と本屋とどちらを信頼するかという問題でしょうね。
ただ、これに追従する動きがあるのは、安易な本屋さんが多いんですね。自分で選ぶ自信がないから、借り物ですませるのでしょう。
この50冊ないし500冊を買うかどうかは、まったく好みの問題でしょうね。課題図書のような強制があるわけではないのですから。
買うのがもったいなかったり、それほどの価値を見いだせなければ、図書館で十分だと思います。
私は自分の子どもに本を買ってやるときには、お金を出す価値があるかないか、子どもの主体性を信じるか、どちらかによります。
参考にしたい人は、参考にすれば良いでしょう。
どれほど本を読んだか、あるいは読んでいないかのチェックにも良いかもしれません。
私は、その程度の気楽な気持ちで見ています。
ただ、50冊の選択は「朝日新聞」好みの傾向はあることは、頭の隅に置いておいて擱も良いかもしれませんね。

[返信]
ぜんさん、丁寧なコメントありがとうございます。
私は、このようなレベルのあまり高くないおせっかいに触れると、「私」を管理しようとか、「私」に強制しようとかの意図が無くても、酸素が薄くなるような感覚を持ちます。ぜんさんをはじめ皆様のブログを通じて深呼吸をさせて頂きましたが、本屋に行ってこのリストを見つけたときには、自分が何をしでかすか分かりません。(店長に「不登校をしていた時の、親に対する常野くんの気持ち理解できますか?」などと訊ねてしまいそうです。)
しばらくは紀伊国屋など主体性のある本屋に行くように心掛けたいと思っています。(FAD)

はじめまして、勝手ながらトラックバックさせていただきました。
中学生くらいになったら、自分で悩み、自分で思考し、社会を考える、その疑問から読書に入ることが多いはず、強制された読書はどれだけ意味があるのか・・・。
親と教師のレベルも知れたものです。

[返信]
eric_breaさん、コメントありがとうございます。ほとんど同感です。このリストを使って子供に本を推奨する親や教師のレベルは相当に低いと思います。
1点、「強制された読書」は狭義の「勉強」にはなると思います。まあ、「義務」教育の中学生ぐらいには少々の強制は必要かと、高1の息子を持つ親としては振り返ってしまします。(FAD)

はじめまして。
>しかし、そのような機能を果たせない本屋が500冊をただ列挙して「これを読め」とは何と不遜で無責任なことでしょうか?

まさにそのとおりだと思います。「これを読め」が日本中を蔓延する。嫌な世の中です。読書まで無責任な人任せに辟易とする思いです。
勝手ながらトラックバックさせていただきました。

>分類して系統立てたり、難易度に★を入れたりして、案内を作りますね。

こういうのは確かにした方がいいですね!

>中学生の主体性はもっと期待してもよろしいのではないかと思います。

多分ここに一番の違いがあるのかもしれませんね。僕は中学生の時全然本を読まない人間だったので、「中学生の読書に関する主体性」について経験による裏打ちがないんですよ・・・。だからそういう人にとっては、今回のようなキャンペーンは(少なくともないよりは)あった方が読書習慣への道に繋がりうるんじゃないかと思えるんですよね。

>あゆさんの文章にはなぜか親近感を覚えます。

そんなこと言われたの初めてです(笑)
今後もよろしくです!

 コメント有難うございます
 一つの記事に対しても様々なご意見がある様で参考になります

[返信]
子供のニュース筆者さん、トラックバックまで頂きましてありがとうございました。拝見したブログでは場違いなコメントやトラックバックをしてしまい失礼だったように思います。でも、参考にしていただけたようでホッとしました。(FAD)

レギュラーコメンテーターのAmiciziaです。まったく同感です。不遜ですねぇ、傲慢ですねぇ、もっとはっきりいうと馬鹿なんでしょうねぇ。それからこのHPの顔は本屋の店主の似顔絵なんでしょうか?こういうタイプの人間は粘着タイプで頭が岩石みたいに硬直しているタイプです。 とにかく、500冊をただ列挙しただけで、いったい人様を捕まえて「これ読め」とは傲慢きわまりないですね。

[返信]
Amiciziaさん、いつもコメントありがとうございます。
ネットという壁の中ですが、この本屋は嫌いだ、と言う方が6:4ぐらいで多いようです。私などは気が小さいもので(←嘘!)、街中の小さい本屋に足を運べなくなってます。ところで、本屋というのは、経営が苦しいところが多いのは知っていますが、それでも再販制度で支えられて部分があるので「公共」空間と認識されるから、その姿勢が激しく問われるのでしょうね。(同じ街中にあっても、マクドナルドよりはNHKや新聞各社に近い!)

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